日本乾癬学会・日本脊椎関節炎学会認定
乾癬性関節炎ハンズオン教育プログラム

乾癬性関節炎診療 Q&A

ハンズオンセミナーで、ご参加の先生からよくいただく質問を取り上げています。

関節評価

初診時に関節症状がない乾癬患者さんの場合、再診以降、どのくらいの頻度で関節症状の評価を行うのがよいのですか?
NICE(英国国立医療技術評価機構)が作成した乾癬のガイダンスには、「すべての乾癬患者で年1回は乾癬性関節炎の評価を行うこと」と記載されています。評価のタイミングとしては、患者さんの日常生活に不都合が生じているかどうかがひとつの基準になります。診察の都度、手足を含めた上肢や下肢、頸部や腰部を含めた背部などの体軸関節に痛み、腫れ、こわばりがないか、日常動作で困ったことがないかなどを患者さんに確認し、問題があれば関節評価を行い、問題がないようであれば、何らかの痛みの症状が出てきた場合に受診するように伝えるということでよいのではないでしょうか。少しでも疑いを感じたら、関節評価を行うように心がけましょう。また、忙しくて毎回確認できない場合でも、関節の痛みや腫れやこわばり、頸部痛や腰痛を含めた背部痛が乾癬性関節炎で起こることをあらかじめ乾癬の診断時に患者さんに説明しておけば、早期発見にもつながります。

診療科連携

乾癬性関節炎疑いの患者さんを紹介するタイミングに悩むことがあります。何か基準があれば教えてください。
乾癬の患者さんに、関節が痛む、手がしっかり握れない、歩く時に足に違和感がある、首や腰に痛みがあるなどの運動器症状が見られた場合は、すぐにリウマチ専門医に紹介していただいてかまいません。軽度な場合も乾癬性関節炎の初期症状の可能性があるため、軽い症状や腰痛であっても、紹介して評価してもらうことも重要です。一方、受診時はそういった症状はないものの少し前に上記のような症状があったという患者さんも、画像検査で関節炎が見つかる可能性があるので、紹介してもよいと思います。「もし違っていたら・・・」などと躊躇する必要はありません。たとえ別の疾患であったとしても、上記のような末梢関節炎、体軸関節炎や付着部炎の存在は、患者さんにとって、現在あるいは将来のQOLに大きな影響を与える可能性があります。また、乾癬の患者さんでも、変形性関節症や痛風などの他の原因で起こる関節障害を合併することがあります。乾癬性関節炎に限らず、早期に発見し、早期に治療につなげることが大切です。
乾癬性関節炎を疑った場合、リウマチ科でなく整形外科に紹介してもよいですか?
リウマチ専門医の資格を持つ医師や、リウマチや脊椎関節炎の診療経験が豊富な医師がいる整形外科であれば、紹介が可能です。もし、紹介しようと考えた先の整形外科にそのような医師がいない場合には、乾癬性関節炎の疑いがある患者さんを紹介することが可能か、あらかじめ問い合わせておくのがよいのではないでしょうか。また、乾癬性関節炎以外に関節痛の原因があるかもしれませんので、整形外科に紹介する場合には、まず整形外科的な鑑別診断をしてもらった上で、必要に応じてそちらからリウマチ科へ紹介していただいてもよいでしょう。できれば、先生が診療されている地域のネットワークの中で、日ごろから乾癬性関節炎を診療されているリウマチ専門医または整形外科医とある程度連携しておくのが最善かもしれません。日本脊椎関節炎学会のホームページに学会理事・評議員のリストが掲載されていますので、それを参照して、地域の専門の医師、医療機関に連絡してみるのも一案でしょう。

参考:日本脊椎関節炎学会:http://www.spondyloarthritis.jp
スマートフォンからアクセスする場合は、以下の二次元バーコードを読み取ってください。
QRコード